『ドライブ』




『ドライブ 5 』



「野分・・・人が来るかもしれないのに・・・あんま・・やっ・・・ンン・・・。」

「大丈夫です。もう随分日も暮れましたし、誰も見てません。」

「だからって・・・こんなとこで、それに親父の車・・・。」

「車は後で俺が掃除します。こんな状態でストップなんて・・・もう無理ですよ。」

狭い車内で股間をヒロさんのそれに押しつけると、ヒロさんも少し硬くなりかかっていて、耳まで真っ赤になって顔を背ける。
そんな彼の表情にも、持ち主の意志に反して正直過ぎる体にも、愛おしい気持ちが胸にあふれて、力いっぱい抱き締めたくなった。

ヒロさんのジーンズの前を開いて、下着の上からそこを撫でると、手の中でどんどん形を成していくのを感じる。先から漏れ出る液にじんわりと下着が濡れてきて、そこでようやく下着をずらしてヒロさんのものを取り出し、ゆっくりと上下に扱いた。

「あっ・・・あ・・・・やあ・・・だめ・・。」

「だめって・・・、ヒロさんもこんなになってたらもう我慢出来ないでしょ。パンツ濡らしちゃってて・・・可愛いです。」

「お前が弄くりまわすからだろ・・・。」

「はい、俺が悪いです。後でいっぱい怒られてもいいですから、このままここで抱かせて下さい。」

「無理だろ、こんな狭いし・・・お前はでかいし・・・。」

「その為に後部席があります。」

俺の言葉に、はっとした顔のヒロさんが荷物を降ろしてがらんとなった後部席を振り仰ぐ。

「・・・てめぇ、最初からそのつもりで先に荷物降ろしに帰ったんだな。」

「それは誤解ですよ。俺もシート倒して初めて思い出したんです。」

「いーや!絶対計画済みだな。お前が腹黒いのは俺がよく知ってる。」

わぁわぁ騒ぐヒロさんの半裸の体を膝裏に手を突っ込んで抱え上げると、そのままフラットになった後部席に移動させる。

「硬くて背中が痛いかもしれませんが、少し我慢して下さいね。」

有無を言わさず、膝で引っかかっていたジーンズと下着を剥ぎ取り、閉じようとする脚の間に己の体を割り入れる。

駐車場にぽつんと立つ蛍光灯の明かりが、車内のヒロさんの体を白く浮き立たせていた。裸をもっと見たいけれど、こんな所で全部脱がしてしまうのは可哀想なので、上のTシャツは着せたままで、半勃になりかかっているそれを咥え込んだ。

「・・・っ・・・アッ・・・ああ・・・あああ・・・。」

浮き上がるヒロさんの腰を左腕ですくい上げ、わざと音をたてながら舐めしゃぶっていると、あっという間に限界まで張り詰め、今にも弾けそうなくらいに俺の口の中で勃ちあがる。

「ヤダ・・・やっ!あっあ・・・・野分っ・・・もう・・・ンっ・・・。」

射精の前兆ともいえる震えを感じ、俺はそっと口を離した。

「本当はすごく飲んであげたいんですけど、今日はヒロさんを慣らしてあげる為の準備が何もないんで、手の中に出して下さいね。」

手のひらでヒロさんの先端部分を包み、ゆっくりと扱きながら唾液で濡らした指で奥の入口付近を探ると、膝を立てたヒロさんの太腿がびくりと震える。
その反応を確かめながら、俺は静かに指を1本だけ差し入れていった。

「痛い・・・ですか?」

「・・・あっ・・・大丈夫・・・。」

そのまま俺は指をぐるりと回すと、ピンポイントでヒロさんが一番気持ちイイ箇所に指の腹を押し当てた。

「いいですよ。いっぱい感じて、いっぱい出して下さい。」

宣言と共に指を小刻みにそこで振動させると、ヒロさんは悲鳴のような声をあげた。
手の中に握ったものも、ぐんと勢いを増し、力のこもった白い太腿に一気に鳥肌が浮き上がる。

「あああ・・・!・・あっあっ・・・アン・・やっ・・・・ああああっ・・・。」

俺の首に縋り付いて背中を反らせたヒロさんが、体を大きく震わせながら俺の手の中に吐精した。
そこだけを扱いて出させるよりも、奥を弄られてイク時の方がヒロさんは断然出るものが多くなる。彼の場合、明らかに前より奥の方が好きのようだから、そのせいかもしれないけれど、初めにその違いに気付いた時には、ヒロさんの体の神秘に驚きと感動を抱いたものだった。
もっとこうして欲しい、とか、ここがイイとか、あまり言ってくれない彼だけど、体はちゃんと気持ちいい場所もどうされたいかも素直に俺に教えてくれていて、それがすごく嬉しい。

呼吸の乱れがまだ治まらないヒロさんの両膝を大きく開かせると、俺は手のひらの白く濁った粘液を指に絡め、再びその奥へと捩り入れた。


  ◇ 続く ◇





『ドライブ 6 』


いつもベッドで使っているローション程の粘りは無いから、少しヒロさんには負担をかけてしまうかもしれない・・・。そうなると困るから、いつもより念入りに慣らして拡げてあげなければ・・・と思った。
前立腺への直接的な刺激で、一度絶頂を迎えたヒロさんは、出した後急激に冷める前だけの刺激とは比べものにならない大きなエクスタシーを得て、まだぐずぐずと快楽の波に揺られているはずで・・・中を掻き回す俺の指に感じて、切なく腰を震わせている。

「野分・・・あっ・・・あ・・・もうそこ・・・・いや・・・。」

「もうちょっと我慢して下さいね。でないと俺が入れないし、動けませんから。」

「や・・・!・・・もう、欲し・・・・。」

「可愛い・・・ヒロさん・・・俺も、早く欲しいです・・・。」

指に絡みつき、吸い付いてくるような内壁の動きに、どうしようもなく気持ちを急かされるけど、せっかくこんなに気持ち良くなってくれている今の彼に痛い思いはさせたくない。
掻き回す指を2本に増やして、中でゆっくりと円を描く。
ヒロさんの様子を伺い見ると、指の動きに全神経を集中しているのだう、時々息を止めたり、大きくため息をついたりしながら、俺の施す愛撫の動きに敏感に反応を返してくれた。

「野分・・・のわ・・・・・いい・・・いっ・・あっ・・・アアっ・・・・!」

指2本を抜き差ししながら、Tシャツをたくしあげ、ツンと立ったそれを舌で転がすように刺激を加えると、ヒロさんの声がさらに艶っぽく掠れた。

「あっ・・・ダメ・・・っ・・イっ・・・いい・・。」

「今日はヒロさん、いつもより感じてるみたいですね・・・。すごい可愛い・・・。ヒロさんのイイとこ、いっぱい触ってあげたいです。」

「・・・・!」

遠くで車のエンジンの音が聞こえて、俺もヒロさんも一瞬息を飲んで動きを止めたけれども、すぐにその音は遠ざかっていって、この駐車場に来た訳ではなさそうだった為に胸を撫で下ろす。

理性が完全に飛んでいたヒロさんの体が、ここが外である事を思い出した為か少し強ばってしまったけれど、内側への刺激を再開すると、すぐに濡れた艶声が戻ってきた。

恥ずかしがって怒られると覚悟しての車内での行為だったものの、誰かに見られるかも、というこの状況はスリリングでより感じるらしく、本人には言えないものの、確実にそれが体に表れていて可愛いらしかった。

「野分・・・もう・・・大丈夫だか・・早く・・・。」

ヒロさんから急かされる度に嬉しくて、すぐにも襲いかかりたくなってしまうけれども、存分に気持ち良くなってもらう為には、もう少しここを柔らかくしてあげたかった。

舌と唇で胸を、右手で後孔を、左手でヒロさん自身を弄っていると、またゆっくりとそこが勃ちあがってくる。後ろもかなり解れてきていて、そろそろ大丈夫かなと見て、俺はポケットに準備してきていたスキンを着けた。
さすがにこんなシャワーも水道も無いような場所でヒロさんの中に生で出す訳にはいかない。

俺の用意周到さを突っ込まれる事もなく、早く挿れて欲しいと目を潤ませていたヒロさんの腰を引き寄せ、切っ先を柔らかくなったそこにあてがう。

「あっ・・・!野分っ・・・・も・・・・はやく・・・。」

外からの明かりを頼りに、薄暗い車内で背を屈めるようにして、ヒロさんのあたたかい壁内へと分け入っていく。
心地よい締め付けと、真っ白な喉を仰け反らせたヒロさんの妖艶さに、武者震いしながら、自身を最奥までゆっくりと押し込んだ。

「あ・・・ああ・・・野分っ・・・野分・・・・ああっ。」

「かわいい・・・ヒロさん、気持ちいいんですね。俺も、すごくいいです。もっともっと・・・気持ち良くなって下さい・・・。」

ヒロさんから繰り返し名前を呼ばれるそれだけで、下半身に熱が集まってくる。
気持ち良くて、愛おしくて、今にもぶっ飛びそうな理性を何とか保ちながら、抜き差しを始めると、堪らないくらい甘い喘ぎ声が俺の耳に届く。

可愛い、可愛い!可愛い・・・!

快感に耐える為に、俺の背中にまわした手が必死にしがみついてきていて、胸の中が彼への愛おしさでいっぱいになっていった。




 ◇ 続く ◇

『ドライブ 7 』


決して広くない車内で俺を受け入れる為に、目の前で大きく脚を開いた彼の姿はどこまでも扇情的で、必死に自制しているつもりの俺のちっぽけな努力など吹き飛ばしてしまう程、破壊力がある気がする。

めくれた服の裾からちらりと覗く、俺に散々弄られて紅くなった胸の尖り。
俺の下腹に擦れる度に震えながら透明の滴をしたたらせているヒロさん自身、
自身が放ったものを塗り込まれ、十分に柔らかく解されたにも関わらず、まったくの隙間もなく俺の怒張に限界まで拡げられ、ひくひくと収縮しようと締め付けてくるそこ。

女の持つ柔らかなラインとは対照的に、ほぼすらりとした直線で描かれたヒロさんの体のラインはストイックでありながら、こうして組み敷けばどうしようもなく俺の中の劣情を催す。
色素の薄い産毛がうっすらと生えているだけで、とても男性のものとは思えないくらいに綺麗な脚と形のいいつま先。性器のまわりの下生えも薄茶色で柔らかな猫っ毛が触るととても気持ちが良い。

どうしてこの人は、こんなに奇跡みたいにきれいなパーツばかりで出来ているのだろう。

「あっ・・・ああ・・ン・・・野分ィ・・・・あっ・・・ん。」

腰を突き動かせば、繋がった部分がくちゅくちゅと濡れた音を立てて、かき混ぜられて白く泡立った体液が隙間に滲んでいる。

「・・大丈夫ですか?痛くない・・ですか。」

「あっ・・・イイっ・・・痛くな・・・きもちい・・・ああっ・・。」

胡座をかいた俺の膝の上に仰向けにしたヒロさんの腰を引き寄せるようにして、腰を動かせば、仰け反る姿勢で腰を取られた彼が、いやいやをするように顔を振る。

「野分っ・・・アア・・だめだ・・・やっ・・おかし・・くなる・・。」

「大丈夫ですよ。いっぱい感じて下さい。ヒロさん・・・・・きれいです。」

震えるつま先に口づけを落とすと、ヒロさんのそこがきゅっと俺を締め付けてくる。
堪らない。どうしてこんなにも夢中にさせられてしまうんだろう。

俺の膝の上で腰を揺らしながら、よがり泣く彼の中にめちゃくちゃに突き入れ、掻き回せば、触れられないまま揺すられていた彼のものの先から、とくとくとミルクが溢れだした。

「うっ・・・あ・・んぅ・・・・あ・・・・。」

「可愛い、ヒロさん。また・・・イッちゃったんですね。嬉しいです。」

白く滑らかな胸に流れ伝う迸りを舌先で舐め取っていけば、恥ずかしいのかヒロさんは両手で顔を覆ってしまった。

達したばかりの彼のものを指で弄びながら、腰をぐいと回し入れると、ヒロさんの上半身が大きく揺れる。体の半分が宙に浮いたような不安定な姿勢で、大きく脚を開かされ、俺と繋がったままの彼は、再開された律動に身を任せて揺すられるまま、顔を覆っていた手もしどけなく顔の傍へと落ちていった。

調整さえしていれば、まだまだ保たせられる自信はあるけれど、何度も果ててすでに放心状態のヒロさんの様子と、この後車の中をきれいにして返しに行く事を考えるとあまり長くなるのも良くないかな、と考えて、少し動きを小刻みに早く変える。
微かに眉間に皺を寄せて、唇を舐めているヒロさんのえっちな顔に焦点を合わせて、激しく突き入れれば、また可愛い喘ぎ声が車内に響いた。

ああ・・・こんなに激しく動いていたら、車・・・揺れてるんだろうなぁ・・・と想像して、ちょっと可笑しくなった。

「やっ・・・やあっ・・・野分っ・・・ああああ・・・。」

いつもと違うシチュエーションに確実に影響されてる俺の可愛い恋人を好き勝手に喘がせながら、こんなに喜んでくれるんだったら、車買うのもいいかもしれないなぁ・・・なんてよからぬ想像もしてみたりする俺。

ごめんなさい、ヒロさん・・・俺の頭の中はこんな事でいっぱいなんです。
大好きなあなたが喜んでくれるんだったら、何だって。

「あっ・・あっ・・ああ・・・!・・だめ・・やっ!」

「ヒロさん・・・俺も・・・もう・・うっ・・・いい・・イキます。」

「野分っ・・野分・・・あっ・・アアア!」

より深くまで自身を突き込み、きつく締め付けられながら、俺はヒロさんの中にその想いを爆ぜさせた。


  ◇ 続く ◇


『ドライブ 8』

「真っ暗になっちゃって・・・もう海だか何だか分かりませんね。」

「・・・ああ。」

終わった後も何だか離れがたくて、フラットにした後部座席の窓際に二人寄り添って座ったまま外の景色を眺めていた。

遠くに見えるタンカーの明かり。
対岸に微かに見える湾岸線のぽつぽつと連なった光のライン。
港から遠く離れたこの場所から臨めるのは暗い海だけで、まあおかげで邪魔をしに来るような輩も居ない。
脚を気持ち開き投げ出した俺の脚の間に小さく収まって、横向きに俺の胸にもたれかかったヒロさんは、まださっきまでの余韻が消えないのか、随分と大人しい。

「外だと・・・好きに風呂にも入れねぇし、眠くなっても寝てられないのがネックだな。」

「そうですね。お腹も空きました。」

「帰りに・・・何か食って帰るか。車返した後でもいいし。」

「いいですね。ヒロさんが動けるようになったら服着ましょう。車出しますから。」

「・・・動ける。別にへばってた訳じゃねぇし。」

ちょっとムッとした声で体を起こしたヒロさんの肩を抱き寄せて、唇を重ねる。

「はい。俺がくっついていたかっただけです。」

拗ねた表情の彼の前髪をそっと撫でて、笑いかけた後で、ああ俺は外灯を背負ってるからヒロさんから表情は見えてないんだな、と思いながら至近距離にある彼の顔を見つめた。

こうしていると随分幼く見える。
今年30歳になる人だとはとても思えない。
出会った頃の20代前半の頃と殆ど見た目が変わらないのだ。

出会って8年が過ぎて、当時まだ10代だった俺も多少なりとも落ち着いた大人の顔になれてきているのかなと・・・考える。中身的にはまだまだであっても、見た目だけでも、ヒロさんと一緒に居て、ちゃんと彼を守れる男に見えてきただろうか・・。

「もう見ただけじゃ、どっちが年上だか分からないかもしれませんね。」

「・・・?やぶからぼうに何の話だよ。何だ、俺が童顔だっていう話か?ほっとけ。」

「違いますよ〜。それにいつまでも若くて可愛いのはいいじゃないですか。」

「よくねぇ。俺の仕事は多少威厳が無いと舐められるんだ。」

服を着終わったヒロさんはシートを乗り越えて先に助手席に戻って行ってしまった。
俺も慌ててズボンを引き上げ、一度外に出てから運転席に戻る。

駐車場から静かに車を発進させると、おずおずとヒロさんの手が伸ばされ、シフトあたりで止まったので、俺は迷う事なくぎゅっとその手を握り込んだ。






後日、ヒロさんの携帯に実家のお母さんから電話があり、授業中だった為に留守番電話が残されていたらしい。

『ヒロちゃん、あなたこの間お父さんの車貸した時、荷物運ぶからって言ってたけど・・・本当はデートだったんでしょう。シートの下でお母さんいい物拾っちゃった。なーんだ、あなたも立派に男の子だったのねぇ。お母さん安心しちゃったのよ。落とし物はまあ返されても恥ずかしいでしょうから、適当にこっちで処分しときます。そういう事ならいつでも車くらい貸してあげるから、遠慮しないでおっしゃいね。』

言ってる事が全く意味不明だとこぼしながら、リビングで首をかしげていたヒロさんが、これからバイトに行く為に支度をしていた俺の耳に携帯電話を押しつける。

「ヒロさん・・・すみません。俺この間の休みにズボンのポケットに突っ込んでたスキンの予備、1個どこかに落っことして来ちゃったみたいで・・・洗濯しようと思ったら記憶してる数に足りないんです。もしかしてお母さんが拾ったのって・・・。」

俺が言い終わらないうちに、ヒロさんはソファから立ち上がると俺のお尻を思いっきり蹴飛ばしてきた。

「そういう事か、テメェ!よりによってどこに落として来てんだ!バカ!もう恥ずかしくて実家帰れねぇよ!」

真っ赤になって急に怒りだした彼を置いて、俺はその雷から逃げる為に慌てて荷物を掴むと玄関へと駆けて行ったのだった。


 ◇ おわり ◇





お題提供
『みんながヒロさんを愛してる』同盟様


いちゃいちゃデート でした。

2009月6月9日〜



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